2008年6月3日 出産!(2)

お昼ご飯を食べてるときから、痛みがましてきて、「あれ、痛い」と思いつつ

残さず全部いただいた。

食後は、痛いときは体を曲げて黙って耐えるようになって、話すことが

できなくなった。

外で食事してきた旦那と両親はびっくり。

陣痛誘発剤が効いてきたようで、母親は「もっと痛くならないと

子宮口は開かないですよね」と助産師さんと会話してる。

子宮口をチェックしてもらうと、3㎝に開いているとのこと。

だんだん痛みは増してくる。

母親はNSTが印刷する線を見ながら、私が「痛くなってきた」というと

「線があがっていくわ、ちゃんと連動してるわ」と感心しつつ、確認してた。

旦那は、そばでお茶を飲ませてくれてた。

父親は用事があったので、帰っていった。

そのうち、腰の痛みだけでなく、肛門が押されるような痛みが加わって、

「肛門が何かに押される感じ」と訴えると、助産師さんが驚いて

「もう、肛門あたりが痛い?」と子宮口をチェックすると、6㎝になっていた。

助産師さんも「お産が早まりそうですね」と、色々機械を持ち込んで

出産の準備が始まった。

この頃になると、痛いときに助産師さんか旦那が痛みを和らげるマッサージを

してくれてた。

旦那がそばにいてくれたので、ついつい甘えて「痛い」と声をだして訴えていた。

今でも思うのは、あんなに痛がったのに旦那がずっと側にいて、お茶を飲ませてくれたり

マッサージをしてくれたのは、すごく嬉しかった。

見てられないと言って、部屋からでていくと思ってたから。

あの痛みを経験するまでは、一人で大丈夫って思ってたけど、やっぱり

側にいてもらったほうが心強かった。

そこから、分娩までは早かった。

あっという間に、子宮口が9㎝、全開となった。

ただ、この頃になると痛みに疲れて、眠たくなってきていたけど

「眠い」というまもなく、分娩へ。

分娩には誰も立ち会わないので、旦那と母親は荷物を持って退出。

先生と助産師さんと2人の看護師さんに囲まれた。

先生は腕を組んで見てるだけだったので、

「先生は何もしないんだな、助産師さんがするんだ」と思った。

いきむときに、

「声をださない。目を閉じない。」

「深呼吸1回して、次に息を吸ったら止めて、いきむよ!」

「2回目のいきみが大事、がんばって!」と 言われた。

痛みと痛みの合間には、お茶を飲ませてくれり

「赤ちゃんに酸素をあげて、お腹で息して」。

なかなかでてこなかったので、先生が私のお腹を

肘から手までを乗せて圧迫してるのが見えたので

「先生、そんなに押さないで。赤ちゃんがつぶれる」と

痛みの中で思ってた。

何回かいきみの後、助産師さんが

「赤ちゃんの頭がでてきましたよ、髪の毛が生えていますよ。

あと少し、がんばって」と励ましてくれた。

結局、会陰を切って、赤ちゃんの頭の吸引を行い、無事17時すぎに男の子出産。

赤ちゃんが出てきた時は、空中から赤ちゃんが出てきた感じで

不思議だった、自分が生んだという気がしなくって。

「終わった」とほっとしてると、赤ちゃんの泣き声が聞こえてきた。

しわがれた声で、「おっさんみたいな声」と思わずつぶやいてしまった。

しばらくすると、看護師さんが旦那に赤ちゃんを抱かせて入ってきた。

その時、先生が私の傷を縫ってるところだったので、二人がそれを見ないように

後ろ向きで蟹歩きだったのが、おかしかった。

初めて息子と対面。

10ヶ月お腹の中にいた息子と会うときは「これからよろしくね」と言おうと

考えていたのに、結局そんなこと言わずに、全然違うことを

言ったような気がする。

その後、入院する部屋へ車いすで移動。

円座クッションが手放せない状態で、夜ご飯を全部いただいた。

旦那の両親もその後来てくれて、赤ちゃんと対面。

お義母さんがとてもうれしそうだったのが印象的だった。

面会時間が終わって、みんなが帰った後、興奮してなかなか

寝付けなかった。

こうして、出産の日が終わった。

出産の痛みは時間がたった今、その痛みがどんなものだったか

忘れてしまって、ただ痛かったなぁという記憶だけが残ってる。

時間がたつと、だんだん薄れてしまって、また次の子が欲しいと

思うんだろうな。

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コメント

  1. wiz より:

    全く何も聞こえなかった静寂が突然破れ、助産婦さんの声がけと嫁の最後の力みとが病室から大きく聞こえ、どうなってるのか状況もつかめないので、とってもどきどき心配してました。そうしているうちに、赤ちゃんの泣き声がしてホッとしました。
    今でもあの声のことは忘れられません。PTSDになったみたいです。